始めからそこに在った光。『Liam Hayes and Plush / Take A Chance』

2008年、目下最大の期待の新譜と言えば。
個人的に、Plushこと、Liam Hayesの新作のことである。



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名曲7インチ・シングル、『Three-Quarters Blind Eyes / Found a Little Baby』、ミニ・アルバム、
『More You Becomes You』をリリースし、(心の大名盤。このアルバムは、バンド録音が結局気に入らず、
ピアノの弾き語りというスタイルの、一切誤摩化しナシの、個人の闇と光の対峙を魅せた、最高の29分間だ)、
ようやく出た唯一のフル・アルバムまでに7年。『Fed』一枚。1999年、2002年のライヴは、どれも深い
印象を残したが、特に2002年の来日公演は、彼の頭の中で鳴っている歌の姿が、フル・トラックで演奏され、
数少ない鳥肌の立つパフォーマンスだった。そう言えば、『Fed』なんか。自分の車を売っぱらって、私財
投げ出して完成させたというガッツも凄い。僕が彼の歌に自然、敬意を抱いてしまうのも、そんな全力感が
漲っている点も挙げたいと思う。そして彼の音楽のヴィジョンが確信の予感を秘めている事、嘘偽りのない
個人の独白の形をとった歌世界が繰り広げられている点も、僕が勇気づけられる重要な点のひとつ。

表現者はいつの時も、理想の地平へ向かい、断固として身を削らねばならぬ。
他に誇る者はいくらでもあるが、自己に誇れる道を行かねばならぬ。
Plushを聴いていると、Liamの自分へ向けた、清々しい笑顔が見えるようで愉しい。



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そして今年はいよいよ。活動13年目にして、ようやく2枚目のフル・アルバム、
『Bright Penny』がリリース予定なのだ。久々に来日しないかな?
先行公開のシングル曲から察するに、今回もまた最高傑作の予感だ。



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「時代(=年齢)、ジャンル(=性別)、国籍、メディアへの露出度
および売り上げ(見てくれ、職種および年収)を取っ払って、歌詞、
メロディ、リズム、ハーモニーだけの丸裸にする。そしたら体はすっかり
消えてなくなる奴がほとんどなんだ。そしてかろうじて体だけはあったとしても、
アヴァンギャルドとかスピリチュアルとかの毛糸のパンツをはいてる奴が多い。」 - Liam Hayes

Liam Hayes and Plush - "Take A Chance"

http://jp.youtube.com/watch?v=nz9QZTuMeMA

Liam Hayes and Plush

http://jp.youtube.com/watch?v=ZSe2bz-svBE&feature=related



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Liam Hayes and Plush site

http://liamhayesandplush.com/

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梅雨時の読書。

『リスボン市に住む帳簿係補佐ベルナルド・ソアレスの不安の書』
フェルナンド・ペソア(高橋都彦訳)



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言うことだ!言い方を知ることだ!
書き残した発言と知的なイメージで存在する方法を知ることだ!
これが生きる上で大事なすべてだ。
残りは、男と女であり、想像上の愛であり、
不自然な自惚れであり、
消化と忘却のための逃げ道であり、
意味のない青空という大きな抽象的な玉石のもと、
石が持ちあげられたときの虫けらのように蠢いている人間たちなのだ。

きみが新しい感覚を持つ唯一の方法は自分に新しい心をそなえることだ。
別な方法を採らずに別なことを感じたいと思い、心を変えずにちがったように感じたいと思うなら、
きみの努力は無駄だ。なぜなら、物事はわれわれがそれをどう感じるかによるからだ。
いつからきみはそれと知らずにこのことを知っているのか?
そして新しいものを存在させ、新しいものを感じる唯一の方法は、
君の感じ方に新しさがあるということだ。
どのように心を変えるのか?それを発見せよ。
生まれてから死ぬまで、われわれは身体と同様に心をゆっくりと変える。
ある種の病気やある種の回復期に身体が急速に変わるように、
その変化を速くする方法を見つけるのだ。

結局わたしはごくわずかなもので満足するのだ。雨がやんだこと、
この幸せな南部に気持のよい太陽が出ていること、
黒い染みがあるのでいっそう黄色いバナナ、それを売っている人の話し声、
銀通りの歩道、奥に見えるテージョ川、宇宙のこの親しみにみちた一隅のことごとく。

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梅雨時に枯れた歌声。
50年前の電話の音も歌っている。

『Green Rocky Road / Karen Dalton』



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1. Green Rocky Road
2. Whoopee Ti Yi Yo
3. Ribbon Bow
4. Katie Cruel
5. Little Margret
6. Red Rockin' Chair
7. Nottingham Town
8. Skillet Good And Greasy
9. In The Evening



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Karen Dalton / Blues Jumped The Rabbit

http://jp.youtube.com/watch?v=2oRJyffGdIY&feature=related

Karen Dalton / It Hurts Me Too

http://jp.youtube.com/watch?v=y-BIKjypNsE



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Karen Dalton / God Bless the Child

http://jp.youtube.com/watch?v=jlw6S-IYSmE&feature=related

Delmore Recordings site

http://www.delmorerecordings.com/?page_id=8

http://www.myspace.com/delmorerecordings

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